まだ間に合う!夏に使った日傘や帽子、シーズンオフ前のお手入れ法で黄ばみ・カビを徹底防止
まだ間に合う!夏に使った日傘や帽子、シーズンオフ前のお手入れ法で黄ばみ・カビを徹底防止
夏に活躍した日傘や帽子、汗や皮脂汚れが付いたまま仕舞うと、黄ばみやカビ、嫌な臭いの原因になります。この記事では、来年もお気に入りのアイテムをきれいに使うため、日傘の基本的な洗い方から、麦わら帽子など素材別の帽子のお手入れ法、型崩れさせない保管のコツまでを徹底解説。ファンデーション汚れの落とし方やUVカット効果を長持ちさせる秘訣も分かります。シーズンオフ前のひと手間で、大切な日傘や帽子を長持ちさせましょう。
1. なぜ必要?夏に使った日傘や帽子をシーズンオフ前にお手入れする理由
夏の強い日差しや紫外線から私たちを守ってくれた日傘や帽子。シーズンが終わったからと、そのままクローゼットの奥にしまい込んでいませんか?一見きれいに見えても、夏の間フル活用したアイテムには、目に見えない汗や皮脂、ホコリがたくさん付着しています。この「見えない汚れ」を放置することが、来シーズンにがっかりする原因に直結するのです。
面倒に感じるシーズンオフのお手入れですが、大切な日傘や帽子を来年も気持ちよく、そして長く愛用するためには欠かせない重要なステップです。なぜ今お手入れが必要なのか、その具体的な理由を知ることで、きっと「やっておこう!」と思えるはずです。
1.1 汗や皮脂汚れが原因で起こる黄ばみや臭い
夏にかく汗には水分だけでなく、塩分や皮脂、アンモニアなどが含まれています。特に帽子は直接頭に被るため、内側のスベリ(汗止めテープ)部分に汗や皮脂、ファンデーションなどの化粧汚れが大量に染み込んでいます。日傘も、手で触れる持ち手や生地部分に皮脂が付着しています。
これらの汚れは、付着してすぐは目に見えません。しかし、保管している間に空気中の酸素と結びついて「酸化」し、頑固な黄ばみや茶色いシミとなって生地の表面に現れます。一度浮き出た黄ばみは、通常の洗濯ではなかなか落とすことができません。
さらに、汗や皮脂は雑菌の大好物です。汚れを放置すると、それをエサにして雑菌が繁殖し、シーズンオフの保管中に不快な臭いを発生させます。久しぶりに出した帽子から嫌な臭いが…という事態は、この雑菌の繁殖が原因なのです。
汚れの種類 | 主な付着場所 | 放置した場合に起こるトラブル |
---|---|---|
汗・皮脂 | 帽子のスベリ(汗止め)、日傘の持ち手・生地全体 | 酸化による黄ばみ、変色、雑菌の繁殖による悪臭 |
化粧品・日焼け止め | 帽子のフチ、顔周りに触れる部分 | 油分によるシミ、生地の変色 |
ホコリ・排気ガス | 日傘の表面、帽子の表面全体 | 全体的なくすみ、黒ずみ |
1.2 湿気と汚れが引き起こすカビの発生
シーズンオフの収納場所であるクローゼットや押し入れは、空気がこもりやすく湿気がたまりがちです。ここに、汗や汚れというカビの栄養分が残った日傘や帽子を長期間保管するとどうなるでしょうか。
カビは「温度」「湿度」「栄養(汚れ)」の3つの条件が揃うと、驚くべきスピードで繁殖します。特に、汗や雨で少しでも湿ったままの状態で収納してしまうのは絶対にNGです。湿気と汚れが組み合わさることで、カビにとって最高の環境を提供してしまいます。
一度生地に発生してしまったカビ(特に黒カビ)は、繊維の奥深くまで根を張るため、クリーニングに出しても完全には除去できないケースがほとんどです。見た目が損なわれるだけでなく、カビの胞子はアレルギーや喘息の原因になることもあり、健康面でも見過ごせない問題です。
1.3 放置による生地の劣化やUVカット効果の低下
お手入れを怠ることは、見た目の問題だけでなく、日傘や帽子が持つ本来の機能をも損なわせてしまいます。
汗に含まれる塩分や、皮脂汚れの酸化は、生地の繊維そのものを傷つけ、脆くしてしまいます。その結果、生地がゴワゴワになったり、破れやすくなったりと、アイテム全体の寿命を縮めることにつながります。また、日傘の金属製の骨(親骨や受骨)は、湿気が残っているとサビの原因になります。サビが生地に移って茶色いシミを作ったり、骨がもろくなって折れやすくなったりするトラブルも少なくありません。
最も重要なのが、UVカット効果への影響です。多くの日傘やUVカット帽子には、紫外線を防ぐための特殊な加工が施されています。しかし、生地の表面に汚れが付着したままだと、その上からコーティングされている加工剤が剥がれやすくなり、UVカット効果が低下してしまうのです。来年の夏も万全の紫外線対策をするためには、シーズンオフに汚れをしっかりリセットしておくことが不可欠と言えるでしょう。
2. お手入れの第一歩!洗濯表示と素材の確認方法
夏の日差しから守ってくれた大切な日傘や帽子。来シーズンも気持ちよく使うためには、しまう前のお手入れが欠かせません。しかし、自己流で洗ってしまい「色が落ちてしまった」「縮んで形が変わってしまった」という失敗は避けたいものです。
そうしたトラブルを防ぐための最も重要なステップが、お手入れを始める前の「洗濯表示」と「素材」の確認です。これらを正しく理解することで、あなたのアイテムに最適なケア方法が分かり、長く愛用できるようになります。まずは、お手元の日傘や帽子の内側についているタグをチェックしてみましょう。
2.1 洗濯表示の正しい見方とチェックポイント
衣類などと同じように、日傘や帽子にもお手入れ方法を示す「洗濯表示(取り扱い絵表示)」のタグが付いています。多くは日傘なら内側の骨の近く、帽子なら内側のスベリ(おでこが当たる部分)の裏などに縫い付けられています。まずはこの記号を正しく読み解くことが、お手入れ成功への第一歩です。
特にシーズンオフのお手入れで重要となる、基本的な洗濯表示を下の表にまとめました。
洗濯表示の記号 | 意味 | チェックポイント |
---|---|---|
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家庭での洗濯 | 桶に×が付いている場合は、家庭での水洗いはできません。数字は液温の上限、下の線は洗い方の強さ(線なし:通常、一本線:弱い、二本線:非常に弱い)を示します。桶に手を入れているマークは「手洗いのみ可」です。 |
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漂白剤の使用 | 三角に×が付いている場合は、塩素系・酸素系ともに漂白剤は使用できません。黄ばみが気になる場合でも、この表示がある場合は自己判断での使用は避けましょう。 |
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乾かし方 | 四角の中に丸があるものはタンブル乾燥(乾燥機)の可否を示します。日傘や帽子では基本的に不可の場合が多いです。四角の中の線は干し方を示し、縦線は「つり干し」、横線は「平干し」を意味します。 |
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クリーニング | 丸の中にPやFと書かれているものは、クリーニング店でのドライクリーニングが可能であることを示します。家庭で洗濯不可の場合は、プロに任せるのが安心です。 |
もし洗濯表示が見つからない、または印字が消えてしまっている場合は、購入した店舗に問い合わせるか、水洗いが可能か不明な場合は無理に洗わず、部分的なケアや専門のクリーニング店に相談することを強くおすすめします。
2.2 日傘と帽子によく使われる素材と特徴
洗濯表示とあわせて必ず確認したいのが「素材」です。品質表示タグに「ポリエステル100%」や「分類外繊維(紙)」のように記載されています。素材の特性を知ることで、より適切なケアができます。
2.2.1 日傘によく使われる素材
日傘はUVカットや遮光、撥水などの機能性を持たせるため、化学繊維が使われることが主流です。
素材名 | 特徴 | お手入れのポイント |
---|---|---|
ポリエステル | 丈夫でシワになりにくく、乾きやすい。多くの日傘に使われる一般的な素材。 | 比較的お手入れしやすいですが、UVカット加工などが施されているため、ゴシゴシ擦るのはNG。中性洗剤で優しく洗うのが基本です。 |
綿・麻(コットン・リネン) | ナチュラルな風合いが魅力。通気性が良い。 | 水に濡れると縮みや色落ちが起こりやすいデリケートな素材。洗濯表示が「手洗い可」でも、短時間で優しく洗い、脱水はせずタオルドライが原則です。 |
複合素材(遮光・遮熱コーティング) | 生地の裏側にポリウレタンコーティングなどが施され、高い機能性を持つ。 | コーティングは摩擦に非常に弱いため、絶対にブラシで強く擦ったり、揉み洗いをしたりしないでください。コーティングが剥がれ、機能が失われる原因になります。 |
2.2.2 帽子によく使われる素材
帽子はデザインや用途によって多種多様な素材が使われており、特に注意が必要です。
素材名 | 特徴 | お手入れのポイント |
---|---|---|
綿(コットン) | キャップやハットに多く使われる。吸湿性が高く、肌触りが良い。 | 洗濯機で洗えるものもありますが、型崩れや縮みを防ぐため、手洗いがおすすめです。色落ちしやすいものは単独で洗いましょう。 |
麻(リネン) | 清涼感があり、夏用のハットによく使われる。通気性に優れる。 | シワになりやすく、縮みやすい性質があります。手洗い後は形を丁寧に整え、風通しの良い場所で陰干しします。 |
麦わら・天然草(ストロー、ラフィアなど) | 通気性が良く、見た目も涼しげ。夏の定番素材。 | 水洗いは絶対にNGです。水分を含むと型崩れや素材の劣化、カビの原因になります。固く絞った布で拭く程度に留めましょう。 |
分類外繊維(紙)・ペーパー | 麦わら帽子に似た風合いで、軽量で安価なものが多い。 | 紙でできているため、水に非常に弱いです。濡らしてしまうと強度が落ち、元に戻らなくなるため、水を使ったお手入れは一切できません。 |
このように、お手入れ方法は洗濯表示と素材によって大きく異なります。次の章からご紹介する具体的なお手入れ方法を実践する前に、必ずこの2点を確認し、あなたの大切な日傘や帽子に合った正しいケアを選んであげましょう。
3. 【日傘編】シーズンオフ前のお手入れ法で来年もきれいに
夏の強い日差しから私たちを守ってくれた日傘。一見きれいに見えても、汗や皮脂、排気ガスなど目に見えない汚れがたくさん付着しています。これらを放置すると、来シーズン使う頃には嫌な黄ばみやカビの原因に。お気に入りの日傘を長持ちさせるためにも、シーズンオフの今こそ丁寧にお手入れしておきましょう。
3.1 日傘のお手入れで準備するもの
日傘のお手入れを始める前に、必要なアイテムを揃えておくとスムーズです。ご家庭にあるもので代用できるものも多いので、まずはチェックしてみましょう。
準備するもの | ポイント・選び方 |
---|---|
おしゃれ着用中性洗剤 | 生地へのダメージが少ないものを選びます。「エマール」や「アクロン」などが代表的です。アルカリ性の洗剤は色落ちや生地を傷める原因になるため避けましょう。 |
柔らかいブラシやスポンジ | 生地を傷つけないよう、毛の柔らかい洋服ブラシや食器洗い用の柔らかいスポンジを用意します。 |
タオル | 吸水性の良いマイクロファイバータオルや、使い古しのバスタオルなどを2〜3枚準備します。 |
洗面器やバケツ | 日傘の生地部分を浸せる大きさのものが便利です。お風呂の浴槽を利用するのもおすすめです。 |
ゴム手袋 | 洗剤による手荒れを防ぐためにあると安心です。 |
防水・UVカットスプレー | 仕上げに使用します。日傘専用のものや、布製品に使えるものを選びましょう。 |
レースや刺繍などのデリケートな装飾がある日傘や、特殊な素材が使われている場合は、自己判断で洗う前に必ず洗濯表示やメーカーの公式サイトで確認してください。
3.2 基本的な洗い方の手順
日傘は骨組みがあるため、洗濯機で洗うことはできません。生地を傷めず、型崩れさせないように、以下の手順で優しく手洗いしましょう。
3.2.1 ホコリや表面の汚れをブラシで落とす
まず、日傘を広げ、乾いた状態のまま表面についたホコリや砂、軽い汚れを洋服ブラシなどで優しく払い落とします。いきなり水で濡らしてしまうと、ホコリが生地の繊維に入り込んでしまい、かえって汚れが落ちにくくなることがあります。縫い目や骨が集中する部分は汚れが溜まりやすいので、丁寧ブラッシングしましょう。
3.2.2 おしゃれ着用中性洗剤で優しく洗う
次に、洗剤液を作って洗っていきます。洗面器やバケツに30℃程度のぬるま湯を張り、おしゃれ着用中性洗剤を製品の表示に従って適量溶かしてください。
スポンジや柔らかい布に作った洗剤液をつけ、傘の表面を一方向になでるように優しく拭き洗いします。円を描くようにゴシゴシ擦ると、生地のコーティングが剥がれたり、色ムラの原因になったりするため注意が必要です。特に汚れが気になる部分は、スポンジで軽くトントンと叩くようにして汚れを浮かせましょう。傘の内側も、汗や皮脂が付着しやすいので忘れずに洗います。
3.2.3 しっかりとすすぎ、タオルで水気を取る
洗い終わったら、洗剤の泡が完全になくなるまで、シャワーなどを使ってぬるま湯でしっかりとすすぎます。傘の内側と外側の両方から水をかけて、念入りに洗い流してください。洗剤成分が残っていると、乾いた後にシミになったり、生地の変色や劣化を招いたりする原因になります。
すすぎが終わったら、乾いたタオルを広げ、その上に日傘を置いて水分を吸わせます。傘の表面をタオルで優しくポンポンと押さえるようにして水気を取りましょう。骨組みや金属パーツはサビの原因になるため、この段階でしっかりと水分を拭き取っておくことが大切です。
3.3 型崩れとサビを防ぐ正しい干し方
日傘を干す際は、いくつかのポイントを押さえることで、型崩れやサビを防ぎ、きれいに仕上げることができます。
まず、干す場所は必ず直射日光の当たらない、風通しの良い場所を選んで陰干ししてください。直射日光は紫外線によって生地の色あせや劣化を急激に進めてしまいます。
干すときの形も重要です。傘を全開にすると生地にテンションがかかりすぎて型崩れの原因になるため、柄(ハンドル)の部分を下にして、半開き、もしくは軽く開いた状態で吊るして干しましょう。これにより、内側の空気の通りも良くなり、生乾きを防ぐことができます。完全に乾くまで、焦らず丸一日以上は時間をかけてください。
3.4 仕上げの防水・UVカットスプレーで効果を長持ち
日傘が完全に乾いたら、最後の大切な仕上げです。洗濯によって低下してしまった防水効果やUVカット効果を復活させるため、専用のスプレーを使用しましょう。
作業は必ず屋外の換気が良い場所で行ってください。日傘から20〜30cmほど距離をとり、生地全体にムラができないように、均一にスプレーします。特に傘の縫い目や骨との接合部分は念入りに吹き付けておくと効果的です。スプレーをかけ終わったら、製品の指示に従って再度しっかりと乾燥させます。このひと手間で、来シーズンも安心して使えるだけでなく、汚れが付着しにくくなるというメリットもあります。
4. 【帽子編】素材別!夏に使った帽子のシーズンオフお手入れ法
日傘と同じく、帽子も素材によってお手入れ方法が大きく異なります。特に夏用の帽子は、コットンやリネンなどの洗える布製のものから、水洗いができない麦わら帽子(ストローハット)まで多岐にわたります。大切な帽子を来シーズンも気持ちよく使うために、素材に合った正しいお手入れを実践しましょう。お手入れ前には、必ず洗濯表示を確認する習慣をつけることが大切です。
4.1 布製キャップやハットの洗い方
コットンやポリエステル、リネン素材のキャップやハットは、ご家庭で洗濯できるものが多くあります。ただし、洗濯機を使うと型崩れや縮みの原因になりやすいため、基本は優しく手洗いするのがおすすめです。
【準備するもの】
- おしゃれ着用中性洗剤(エマール、アクロンなど)
- 洗面器やバケツ
- 柔らかいブラシ(使い古しの歯ブラシでも可)
- 清潔なタオル(2〜3枚)
- 洗濯ネット(洗濯機を使用する場合)
【手洗いの手順】
- ホコリを落とす:まず、乾いた状態で帽子全体のホコリや髪の毛を洋服ブラシなどで優しく払い落とします。
- 洗浄液を作る:洗面器に30℃以下のぬるま湯を張り、おしゃれ着用中性洗剤を規定量溶かします。
- 優しく押し洗い:帽子を洗浄液に浸し、型崩れしないように優しく押し洗いをします。特に汗や皮脂が付きやすい内側の「スベリ(汗止めテープ)」の部分は、指の腹で念入りに洗いましょう。
- ブラシで部分洗い:汚れが気になる部分は、洗剤をつけたブラシで優しく叩くようにして汚れを浮かせます。ゴシゴシこすると生地を傷めるので注意してください。
- すすぎ:洗面器の水を2〜3回替えながら、泡が出なくなるまで優しくすすぎます。洗剤が残ると黄ばみの原因になるため、しっかりとすすぎましょう。
- 脱水:乾いたタオルの間に帽子を挟み、優しく押さえて水気を取ります。雑巾のように絞るとシワや型崩れの原因になるので絶対に避けてください。
- 形を整えて干す:帽子の内側に丸めたタオルなどを詰め、全体の形を整えます。ザルやボウルの上に乗せたり、専用のハットスタンドを使ったりして、風通しの良い日陰で完全に乾かします。直射日光は色あせの原因になるため避けましょう。
4.2 麦わら帽子・ストローハットのお手入れ
麦わら帽子やペーパー素材などのストローハットは、天然素材で作られているため水分に非常に弱いです。水で丸洗いすると、型崩れや素材の劣化、カビの原因となるため絶対にやめましょう。拭き掃除が基本のお手入れとなります。
【お手入れの手順】
- ホコリを落とす:洋服ブラシを使い、帽子の編み目に沿って優しくブラッシングし、隙間に入り込んだホコリを丁寧にかき出します。
- 全体を拭く:固く絞った濡れタオルで、帽子全体をポンポンと優しく叩くように拭いていきます。編み目を傷つけないよう、こすらないのがポイントです。
- スベリ(汗止めテープ)の汚れを落とす:最も汚れやすいスベリ部分は、重点的にお手入れします。水で薄めた中性洗剤をつけた布やブラシで、汚れ部分を優しく叩いて汚れを浮かせます。その後、水で固く絞った別のタオルで、洗剤成分をしっかり拭き取ってください。
- 陰干しで乾燥:お手入れが終わったら、形を整えて風通しの良い日陰で十分に乾燥させます。湿気が残っているとカビや臭いの原因になるため、完全に乾いたことを確認してから保管しましょう。
4.3 ファンデーションや日焼け止めの部分汚れの落とし方
帽子の内側、特におでこが当たる部分に付着しやすいファンデーションや日焼け止めの汚れは、油性のため水だけではなかなか落ちません。シーズンオフの保管前には、こうした部分的な汚れをしっかり落としておきましょう。お手入れ前には、帽子の目立たない部分で色落ちしないか必ずテストしてから行ってください。
方法 | 手順 | 注意点 |
---|---|---|
クレンジングオイルを使う方法 |
|
メイク落とし用のオイルクレンジングが使えます。油性のファンデーションや日焼け止め汚れに効果的です。 |
ベンジンを使う方法 |
|
より強力ですが、素材によっては色落ちする可能性があります。必ず目立たない裏側などで試してから使用してください。また、火気のない風通しの良い場所で使用しましょう。 |
部分的なお手入れが終わったら、帽子全体を風通しの良い場所でしっかりと乾かしてから保管することが、黄ばみやカビを防ぐ最後の重要なステップです。
5. 黄ばみ・カビを徹底防止!日傘と帽子の正しい保管方法
せっかく丁寧にお手入れした日傘や帽子も、保管方法を間違えてしまうと次のシーズンに取り出したときに「黄ばんでいた…」「カビが生えてる…」なんてことになりかねません。正しい保管方法をマスターして、大切なアイテムを来年も気持ちよく使えるようにしましょう。ポイントは「型崩れ」と「湿気」の2大トラブルを防ぐことです。
5.1 型崩れさせない収納のコツ
日傘も帽子も、その美しい形を保つことが長持ちの秘訣です。アイテム別に型崩れを防ぐ収納のコツをご紹介します。
5.1.1 日傘の保管方法
日傘は骨が歪んだり、生地に変なシワがついたりしないように保管することが大切です。
- 完全に乾かす:お手入れ後はもちろん、普段使いの後も、収納前には必ず陰干しで内側まで完全に乾かしてください。湿気が残っていると、サビやカビの直接的な原因になります。
- 購入時のビニール袋は使わない:購入時についてくるビニール製の袋は、通気性が悪く湿気がこもるため長期保管には向きません。通気性の良い不織布製の傘袋などに入れ替えるのがおすすめです。
- 保管場所は「吊るす」が基本:傘立てに他の傘とぎゅうぎゅうに立てかけるのは型崩れの原因になります。クローゼットのポールなどにS字フックを使って吊るして保管するのが最も理想的です。これにより、他のものからの圧力を避け、形をきれいに保てます。
- 寝かせて置く場合:吊るすスペースがない場合は、ケースに入れた状態で、上に何も乗せずに棚の上などに寝かせて保管しましょう。
5.1.2 帽子の保管方法
帽子は素材や形状によって最適な保管方法が異なります。特にデリケートな麦わら帽子などは注意が必要です。
- 布製のキャップやハット:クラウン(頭を入れる部分)が潰れないように、内側に丸めたタオルや厚紙、専用のハットキーパーなどを詰めて形を整えます。その状態で、ホコリがかからないように箱に入れるか、棚の上に直接置きます。重ね置きは厳禁です。
- 麦わら帽子・ストローハット:非常にデリケートで型崩れしやすいため、最も丁寧な保管が求められます。
- 専用のハットボックスに入れる:ホコリや湿気、型崩れから守るための最善の方法です。
- 箱がない場合:クラウンに詰め物をし、つばが何にも触れないように逆さまにして(クラウンを下にして)棚などに置きます。こうすることで、つばの美しい形を維持できます。
5.2 クローゼットや押し入れの湿気対策
シーズンオフのアイテムを保管するクローゼットや押し入れは、湿気がこもりやすい場所です。万全の湿気対策で、カビや黄ばみの発生を元から断ちましょう。
湿気はカビや黄ばみだけでなく、嫌な臭いや虫食いの原因にもなります。これから紹介する方法を組み合わせて、保管環境を整えることが大切です。
- 定期的な換気:最低でも月に1〜2回はクローゼットや押し入れの扉を全開にして、空気を入れ替えましょう。その際、扇風機やサーキュレーターで風を送ると、より効果的に湿気を逃がすことができます。
- 収納物は詰め込みすぎない:保管スペースに物を詰め込みすぎると、空気の通り道がなくなり湿気が溜まりやすくなります。腹八分目ならぬ「収納八分目」を心がけ、風が通る隙間を確保しましょう。
- 除湿剤を効果的に使う:湿気対策の基本アイテムである除湿剤を上手に活用しましょう。置く場所やタイプによって効果が変わるため、適切に選ぶことが重要です。
- 防虫剤も一緒に:ウール素材の帽子など、虫食いのリスクがあるアイテムは、防虫剤を一緒に入れておくと安心です。衣類用の無臭タイプなどがおすすめです。
- すのこの活用:押し入れの床や壁との間にすのこを置くと、通気性が格段にアップし、結露やカビの防止に繋がります。
代表的な除湿剤の種類と特徴を以下の表にまとめました。保管場所に合わせて最適なものを選んでみてください。
種類 | 特徴 | おすすめの設置場所 |
---|---|---|
置き型(タンクタイプ) | 大容量で広い範囲の湿気を吸収できる。水が溜まっていくのが目に見えて分かりやすい。「ドライペット」や「水とりぞうさん」が有名。 | クローゼットや押し入れの床など、平らで安定した場所。 |
吊り下げタイプ | クローゼットのポールに吊るして使えるため、スペースを取らない。衣類と衣類の間の湿気を取るのに効果的。 | クローゼットのポール。日傘を吊るしている横など。 |
シートタイプ | 薄いシート状で、衣装ケースの底や棚の上など、狭いスペースに敷いて使える。天日干しで繰り返し使えるタイプもある。 | 帽子を保管している箱の底、衣装ケース、引き出しの中。 |
これらの対策をしっかりと行うことで、次の夏もお気に入りの日傘や帽子を新品同様のきれいな状態で使い始めることができます。
6. まとめ
夏の日差しから私たちを守ってくれた日傘や帽子。汗や皮脂汚れが付着したまま放置すると、黄ばみやカビ、生地の劣化につながります。シーズンオフの今、ひと手間かけてお手入れすることで、来年も気持ちよく使うことができます。この記事でご紹介した素材に合わせた洗い方や、型崩れと湿気を防ぐ保管方法を実践し、大切なおしゃれアイテムを長持ちさせましょう。正しいケアで、次の夏も万全の紫外線対策をスタートしてください。