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濡れた水着、家で洗う正しい方法:型崩れ・色落ちを防ぐプロのケア術

濡れた水着、家で洗う正しい方法:型崩れ・色落ちを防ぐプロのケア術

濡れた水着、そのままにしていませんか?実は、水着をすぐに洗わないと、型崩れや色落ち、カビや臭いの原因となり、大切な水着の寿命を縮めてしまいます。この記事では、お気に入りの水着を新品のように長持ちさせるため、家庭でできる正しい洗い方を徹底解説。手洗い、洗濯機、最適な干し方、保管方法まで、プロのケア術をご紹介します。ポリエステルやポリウレタン素材の特性に合わせた注意点も網羅。この記事を読めば、もう水着のケアに迷うことなく、最高の状態で長く水着を楽しめます。

1. なぜ濡れた水着はすぐに洗うべきなのか

夏のレジャーに欠かせない水着。プールや海から帰ってきて、濡れたまま放置していませんか?実は、濡れた水着をすぐに洗うことは、水着を長持ちさせるための最も重要なステップの一つです。適切なケアを怠ると、水着の寿命が驚くほど短くなってしまう可能性があります。

1.1 放置が招く水着の劣化トラブル

濡れた水着を放置することは、様々な劣化トラブルを引き起こします。主な原因は、プール水の塩素、海水の塩分、そして雑菌の繁殖です。

1.1.1 塩素や塩分によるダメージ

プールに含まれる塩素は、強力な漂白・殺菌作用を持つ一方で、水着の繊維を急速に劣化させます。特に、ポリウレタンなどの伸縮性素材は塩素に弱く、ゴムの伸びや生地の脆化を招きやすい性質があります。海水に含まれる塩分も同様に、乾燥すると結晶化して繊維の間に食い込み、摩擦によって生地を傷める原因となります。これらの成分が長時間付着したままだと、以下のような問題が発生します。

  • 色落ち・変色: 特に鮮やかな色の水着は、塩素や塩分によって本来の色が失われたり、まだら模様に変色したりすることがあります。
  • 生地の脆化・破れ: 繊維が弱くなることで、少しの摩擦や引っ張りで生地が破れやすくなります。
  • ゴムの劣化: 水着のフィット感を保つゴムが硬化したり、伸びきってしまったりして、型崩れの原因となります。

1.1.2 雑菌の繁殖と臭い・カビの発生

濡れた状態の水着は、高温多湿の環境と相まって、雑菌が繁殖しやすい絶好の場所となります。特に、汗や皮脂、プールの水に含まれる有機物が加わると、その繁殖はさらに加速します。これにより、不快な臭いが発生したり、最悪の場合、カビが生えてしまったりすることもあります。

  • 不快な臭い: 生乾きのような臭いや、ツンとした独特の臭いは、雑菌が原因です。一度付着した臭いは、通常の洗濯ではなかなか落ちにくいことがあります。
  • カビの発生: 黒や緑色の斑点として現れるカビは、見た目を損なうだけでなく、生地そのものを傷つけ、アレルギーの原因になることもあります。

1.1.3 その他の汚れによる影響

水着には、塩素や塩分だけでなく、日焼け止めオイル皮脂など、様々な汚れが付着しています。これらの汚れを放置すると、以下のような問題を引き起こします。

汚れの種類 放置による影響
砂・泥 繊維の奥に入り込み、洗濯時に摩擦で生地を傷つけたり、見た目を損なったりします。
日焼け止め・オイル シミや黄ばみの原因となり、通常の洗濯では落ちにくくなることがあります。
汗・皮脂 雑菌の繁殖を促進し、臭いやカビの原因となります。

1.2 水着を長持ちさせるための最初のステップ

これらのトラブルを防ぎ、お気に入りの水着をできるだけ長く良い状態で使い続けるためには、「濡れたらすぐに」適切なケアを始めることが肝心です。

プールや海から上がったら、まずはできるだけ早く真水で軽く洗い流すことから始めましょう。これは、塩素や塩分、砂などの大きな汚れを一時的に除去するための応急処置です。シャワーを浴びる際に一緒に洗い流すだけでも効果があります。

そして、帰宅後は放置せず、できるだけ早めに本記事でご紹介する正しい方法で丁寧に洗濯することが、水着の寿命を延ばすための最初の、そして最も重要なステップとなります。

2. 濡れた水着を家で手洗いする正しい方法

2.1 洗う前の準備 砂や塩素をしっかり落とす

ビーチやプールから帰ってきたばかりの濡れた水着には、目に見えなくても砂粒やプールの塩素、海水の塩分が付着しています。これらを放置すると、生地の劣化や色落ちの原因となるだけでなく、洗濯の際に他の衣類を傷つけたり、洗濯槽を汚したりする可能性もあります。

本格的な手洗いを始める前に、まずは以下の手順でこれらの付着物をしっかりと洗い流しましょう。

  • シャワーで洗い流す:水着を広げ、強すぎないシャワーの水圧で表面の砂や塩素を洗い流します。特に縫い目や裏地、パッド部分など、砂が入り込みやすい箇所は念入りに。
  • 軽く揉み洗い:水着全体を真水に浸し、優しく揉むようにして、繊維の奥に入り込んだ塩分や塩素を浮かせます。
  • バケツに浸す:時間があれば、真水を入れたバケツに10分程度浸けておくのも効果的です。これにより、繊維に染み込んだ塩素や塩分がより効率的に排出されます。

この下準備を行うことで、水着へのダメージを最小限に抑え、その後の洗剤による洗浄効果も高まります。

2.2 洗剤選びのポイント おしゃれ着用中性洗剤を活用

水着の素材はデリケートなものが多く、特にポリウレタンなどの伸縮性素材は熱やアルカリに弱いため、適切な洗剤を選ぶことが非常に重要です。水着の手洗いには、「おしゃれ着用中性洗剤」の使用を強くおすすめします。

  • 中性洗剤を選ぶ理由:一般的な洗濯洗剤(弱アルカリ性)に比べて、中性洗剤は繊維への刺激が少なく、色落ちや型崩れ、素材の劣化を防ぐ効果が高いです。特に、色鮮やかな水着や、光沢のある素材の水着には必須と言えるでしょう。
  • 代表的なおしゃれ着用中性洗剤:「アクロン」や「エマール」など、市販されている多くのおしゃれ着用洗剤が中性です。これらの洗剤は、デリケートな衣類のために開発されており、水着にも安心して使用できます。

漂白剤や柔軟剤の使用は避けてください。漂白剤は色落ちや素材の劣化を招き、柔軟剤は水着の伸縮性を損なう可能性があります。素材の特性を理解し、水着に優しい洗剤を選びましょう。

2.3 優しく洗う基本手順 型崩れを防ぐ押し洗い

水着の型崩れや生地の傷みを防ぐためには、「押し洗い」が最も適した洗い方です。ゴシゴシ擦ったり、強く揉んだりするのは絶対に避けましょう。

2.3.1 準備するもの

  • 洗面器またはきれいなバケツ
  • 常温の水、または30℃以下のぬるま湯
  • おしゃれ着用中性洗剤

2.3.2 押し洗いの手順

  1. 洗剤液を作る:洗面器やバケツに水を張り、規定量のおしゃれ着用中性洗剤を溶かします。洗剤の量は、パッケージに記載されている「手洗いの場合」の目安に従ってください。
  2. 水着を浸す:水着をきれいに畳んで、洗剤液にゆっくりと沈めます。水着全体がしっかりと浸かるようにしてください。
  3. 優しく押し洗い:水着を手のひらで上から優しく押したり、持ち上げたりを繰り返します。この動作を20~30回程度繰り返すことで、汚れが浮き出てきます。特に汚れが気になる部分は、指の腹で軽く押さえるようにして洗います。
  4. つけ置き:ひどい汚れでなければ、つけ置きは基本的に不要です。もし汚れがひどい場合は、長くても15分程度のつけ置きに留め、それ以上は水着の素材に負担をかける可能性があるため避けましょう。

強く擦ったり、ねじったりする洗い方は、水着の繊維を傷つけ、型崩れや色落ちの原因となるため、避けてください。

2.4 すすぎと脱水のコツ 水着への負担を最小限に

洗剤が水着に残ってしまうと、変色や肌荒れの原因になるだけでなく、生地の劣化を早めることにもつながります。また、脱水も水着に大きな負担をかける工程のため、細心の注意が必要です。

2.4.1 すすぎのコツ

水着のすすぎは、洗剤の泡が完全になくなるまで、複数回繰り返すことが重要です。ここでも「押し洗い」の要領で、優しく行います。

  1. きれいな水に入れ替える:一度使用した洗剤液を捨て、洗面器やバケツに新しいきれいな水を張ります。
  2. 優しく押し洗い:水着を新しい水に浸し、手のひらで優しく押したり離したりを繰り返します。水着から泡が出なくなったら、水を入れ替えて再度同じ作業を行います。
  3. 泡がなくなるまで繰り返す:水が濁らなくなり、水着から泡が出なくなるまで、2~3回水を入れ替えてすすぎを繰り返してください。

2.4.2 脱水のコツ(タオルドライが基本)

水着はデリケートな素材のため、洗濯機での強い脱水や、手でねじり絞ることは厳禁です。型崩れや繊維の伸び、劣化の原因となります。ここでは、水着への負担を最小限に抑える「タオルドライ」の方法をご紹介します。

ステップ 手順 ポイント
1 水気を軽く切る すすぎが終わった水着を両手で挟み、優しく押さえるようにして大まかな水気を切ります。ねじり絞りは絶対にしないでください。
2 清潔なタオルを用意 吸水性の良い、乾いた清潔なバスタオルを広げます。色移りを防ぐため、白いタオルや淡色のタオルがおすすめです。
3 水着を挟む 広げたタオルの中央に水着を置き、タオルで水着を包み込むように半分に折ります。
4 優しく押さえる 水着を挟んだタオルを上から手のひらで優しく押さえつけ、タオルの吸水性を利用して水気を吸い取らせます。
5 場所を変えて繰り返す タオルが湿ってきたら、乾いた部分に水着を移動させ、同様に押さえつけます。水着全体から水滴が垂れてこなくなるまで繰り返します。

このタオルドライにより、水着の余分な水分が効率的に除去され、乾燥時間を短縮できるだけでなく、水着の型崩れや繊維へのダメージを最小限に抑えることができます。

3. 洗濯機で洗う場合の注意点と手順

「手洗い」が水着のケアにおいて最も推奨される方法ですが、時間がない場合や、より手軽に済ませたい場合は洗濯機を活用することも可能です。ただし、水着は非常にデリケートな衣類のため、洗濯機で洗う際にはいくつかの重要な注意点があります。正しい手順と工夫で、水着へのダメージを最小限に抑えましょう。

3.1 洗濯ネットは必須 水着を守るプロの工夫

洗濯機で水着を洗う際に最も重要なアイテムが「洗濯ネット」です。洗濯ネットを使用することで、洗濯槽内での水着の摩擦や引っかかりを防ぎ、型崩れや生地の傷みを大幅に軽減できます。

  • 目の細かいネットを選ぶ: 目の粗いネットでは、水着の細かな繊維が飛び出したり、引っかかったりする可能性があります。目の細かい、クッション性のある厚手のネットを選ぶと、より水着を保護できます。

  • 水着のサイズに合ったネットを使う: ネットの中で水着が動きすぎると、保護効果が薄れてしまいます。水着がネットの中で適度に収まるサイズのネットを選びましょう。複数の水着を洗う場合でも、それぞれを別のネットに入れるのが理想です。

  • 裏返してたたんで入れる: 水着は裏返してから、軽くたたんでネットに入れるのがおすすめです。特に装飾が多い水着やパッド付きの水着は、裏返すことで表面の装飾やパッドへの負担を減らせます。

3.2 コース選びの重要性 手洗いコース・ドライコースの活用

水着のデリケートな素材を守るためには、洗濯機のコース選びが非常に重要です。強い水流や摩擦は、水着のゴムや生地の劣化を早める原因となります。

推奨されるコース 避けるべきコース
  • 手洗いコース: 最も水着に適したコースです。水流が非常に弱く、手洗いに近い優しい洗い方をしてくれます。

  • ドライコース: 「おしゃれ着コース」や「ソフトコース」とも呼ばれます。こちらも水流が穏やかで、デリケートな衣類向けに設計されています。

  • 水温は常温(30℃以下)に設定: 高温は水着の素材(特にポリウレタンなどの伸縮素材)を傷める原因になります。必ず水、またはぬるま湯(30℃以下)を使用しましょう。

  • 標準コース: 水流が強く、水着の生地や縫製に大きな負担をかけます。型崩れや色落ち、ゴムの劣化を招く可能性が高いため、絶対に避けましょう。

  • パワフルコース・頑固汚れコースなど: さらに水流が強いコースは、水着の寿命を著しく縮めるため、使用は厳禁です。

また、洗剤は「おしゃれ着用中性洗剤」を使用し、洗剤投入口に直接入れず、あらかじめ水に溶かしてから投入するか、液体洗剤自動投入機能がある場合はそちらを利用しましょう。粉末洗剤は溶け残りが生地に付着する可能性があるので、避けるのが賢明です。

3.3 脱水時間は短く 水着へのダメージを軽減

洗濯機での脱水は、水着の素材に最も負担をかける工程の一つです。長時間脱水すると、水着のゴムが伸びたり、型崩れやシワの原因になったりします。そのため、脱水時間はできる限り短く設定することが重要です。

  • 脱水時間は30秒以内: ほとんどの洗濯機で設定できる最短時間、または「ごく短時間」を選びましょう。目安としては15秒から30秒程度で十分です。

  • 脱水しすぎない: 水着は比較的早く乾く素材でできています。完全に水分を取り切ろうとせず、水滴が垂れない程度でOKです。水分が残っていても、その後の正しい干し方で問題なく乾きます。

  • タオルドライの活用: 洗濯機での脱水後、清潔な乾いたバスタオルで水着を挟み、優しく押さえて水分を吸い取ると、さらに効率的に水気を切ることができます。これにより、水着への負担を最小限に抑えつつ、乾燥時間を短縮できます。

4. 水着の正しい干し方と乾燥のプロ技

4.1 直射日光は厳禁 陰干しの徹底

水着を長持ちさせる上で、干し方は非常に重要です。特に注意すべきは、直射日光を避けることです。太陽の強い紫外線は、水着の素材に深刻なダメージを与え、色褪せや繊維の劣化を早める原因となります。

ポリエステルやポリウレタンといった水着によく使われる合成繊維は、熱や紫外線に弱く、直射日光に長時間さらされると、生地が硬くなったり、ゴム部分が伸びきってしまったりする可能性があります。お気に入りの水着の色がまだらになったり、フィット感が失われたりするのを防ぐためにも、必ず風通しの良い日陰で干すようにしましょう

もし室内で干す場合は、湿気がこもらないよう、換気を十分に行うか、除湿機や扇風機を活用して効率的に乾燥させることが大切です。湿った状態が長く続くと、カビや不快な臭いの原因にもなりかねません。

4.2 型崩れを防ぐ干し方 平干しとハンガーの選び方

水着の美しいシルエットを保つためには、干し方にも工夫が必要です。重力による伸びや型崩れを防ぐために、以下の方法を実践しましょう。

4.2.1 平干しが基本

水着の素材、特にポリウレタンが含まれるものは、濡れると重みで伸びやすくなります。そのため、最も推奨されるのは平干しです。平干しとは、水着を広げて平らな場所に置く干し方で、水着全体の重みが均等に分散されるため、型崩れや伸びを防ぐことができます。

平干し用のネットがあれば最適ですが、ない場合は清潔なバスタオルの上に広げて干すのも良い方法です。この際、水着の形を整えながら広げ、シワにならないように注意しましょう。

4.2.2 ハンガーを使用する場合の注意点

平干しが難しい場合は、ハンガーを使用することも可能ですが、選び方と干し方に工夫が必要です。細いワイヤーハンガーやピンチハンガーは、水着に跡がつきやすく、また重みで伸びてしまう可能性があるため避けるべきです。

水着の肩紐やウエスト部分に負担がかからないよう、太めのハンガーや、水着全体を支えることができるような専用のハンガーを選ぶと良いでしょう。また、水着を二つ折りにしてハンガーにかけるなど、重みが一点に集中しない工夫も有効です。

干し方 メリット デメリット・注意点 推奨される水着のタイプ
平干し
  • 型崩れや伸びを最大限に防ぐ
  • 水着全体に負担がかからない
  • デリケートな素材に最適
  • スペースが必要
  • 専用ネットがない場合はタオルが必要
  • 全ての水着(特にデリケートな素材、装飾付き)
  • ブラカップ付きの水着
ハンガー干し
  • 省スペース
  • 早く乾きやすい
  • 太めのハンガーを選ぶ必要あり
  • 細いハンガーだと跡や伸びの原因に
  • 肩紐やウエストに負担がかかりやすい
  • 比較的丈夫な素材の水着
  • ワンピース型で肩紐がしっかりしているもの

4.3 乾燥機は絶対NG 水着の寿命を縮める行為

洗濯後の水着を早く乾かしたい気持ちは理解できますが、乾燥機を使用することは絶対に避けてください。乾燥機の高温は、水着の素材、特にポリウレタンやゴム部分に致命的なダメージを与えます。

熱によってポリウレタン繊維は収縮したり、劣化して弾力性を失ったりします。これにより、水着のフィット感が損なわれたり、生地が伸びきってしまったり、最悪の場合は破れてしまうこともあります。また、色落ちやプリントの剥がれの原因にもなりかねません。

水着を長く愛用するためには、自然乾燥が基本です。前述の通り、タオルドライでしっかり水分を取り除いた後、風通しの良い日陰で時間をかけて乾かすのが最も安全で確実な方法です。

5. 水着の素材別ケアとよくある疑問

水着は様々な素材で作られていますが、特にポリエステルとポリウレタンが主流です。それぞれの素材特性を理解し、適切なケアを行うことで、水着をより長く、美しく保つことができます。また、洗濯に関するよくある疑問についても詳しく解説します。

5.1 ポリエステルやポリウレタン素材の特性と洗い方

水着の多くは、耐久性や速乾性に優れたポリエステルと、伸縮性やフィット感を高めるポリウレタンの混紡素材でできています。これらの素材の特性を理解し、それぞれに合わせたケアを行うことが重要です。

素材 主な特性 洗濯時の注意点
ポリエステル 耐久性が高く、速乾性に優れる。色落ちしにくい。シワになりにくい。 比較的丈夫ですが、高温に弱いため、熱湯での洗濯や乾燥機の使用は避けてください。摩擦にも比較的強いですが、優しく洗うに越したことはありません。
ポリウレタン 高い伸縮性があり、体にフィットする。水着の伸びや着心地の良さに貢献。 塩素、紫外線、熱、摩擦に非常に弱い素材です。これらが原因で繊維が劣化し、伸びたり、ひび割れたり、白い粉を吹いたりすることがあります。洗う際は、優しく押し洗いし、塩素をしっかり洗い流すことが最も重要です。

特にポリウレタンはデリケートな素材なので、ゴシゴシ洗う、絞りすぎる、高温で洗う・乾かすといった行為は厳禁です。型崩れや劣化を防ぐため、常に優しく取り扱いましょう。

5.2 漂白剤や柔軟剤は使える?

水着の洗濯において、漂白剤や柔軟剤の使用は基本的に推奨されません。それぞれの理由と注意点について解説します。

5.2.1 漂白剤の使用について

水着に漂白剤を使用することは、色落ちや素材の劣化を招く可能性が非常に高いため、避けるべきです。特に塩素系漂白剤は、水着のポリウレタン繊維を急速に破壊し、生地が伸びたり、ひび割れたりする原因となります。また、鮮やかな色の水着は変色してしまうリスクも高いです。

もし、どうしても汚れや臭いが気になる場合は、酸素系漂白剤を薄めて短時間、部分的に使用する方法も考えられますが、まずは目立たない場所で試すなど、細心の注意を払う必要があります。しかし、最も安全なのは使用しないことです。

5.2.2 柔軟剤の使用について

柔軟剤も、水着への使用は推奨されません。柔軟剤は繊維の表面に膜を張ることで柔らかさを与えますが、この膜が水着本来の速乾性や撥水性を損なう可能性があります。また、ポリウレタン繊維の劣化を早める原因となることも指摘されています。

水着の肌触りを良くしたい場合でも、柔軟剤の使用は避け、おしゃれ着用中性洗剤で優しく洗い、十分にすすぐことで、繊維本来の風合いを保つようにしましょう。

5.3 水着の気になる臭いやカビ対策

水着は、使用環境の特性上、臭いやカビが発生しやすいアイテムです。適切な対策を講じることで、清潔に保ち、長く愛用できます。

5.3.1 水着の臭いの原因と対策

水着の臭いの主な原因は、汗や皮脂、塩素などが繊維に残ることで雑菌が繁殖することです。特に、濡れたまま放置すると雑菌が繁殖しやすくなり、不快な臭いを発生させます。

  • 使用後はすぐに洗う:雑菌の繁殖を抑える最も効果的な方法です。
  • 十分にすすぐ:塩素や皮脂、洗剤成分をしっかり洗い流すことで、臭いの元を取り除きます。
  • 風通しの良い場所で完全に乾かす:湿気は雑菌の温床です。
  • 消臭効果のあるおしゃれ着用洗剤を選ぶ:気になる場合は、消臭成分配合の洗剤を試してみるのも良いでしょう。

もし臭いが取れない場合は、酸素系漂白剤を薄めたぬるま湯に短時間(30分以内)つけ置き洗いをする方法もありますが、色落ちや素材劣化のリスクがあるため、必ず目立たない場所で試してから行ってください。

5.3.2 水着のカビ対策

水着にカビが生える主な原因は、湿気と汚れが残ったままの保管です。一度カビが生えてしまうと完全に除去するのが難しく、生地を傷める原因にもなります。

  • 完全に乾燥させる:水着を保管する前に、内側まで完全に乾いていることを確認することが最も重要です。半乾きのまま収納すると、あっという間にカビが発生します。
  • 通気性の良い場所で保管:湿気がこもらないよう、風通しの良いクローゼットや引き出しに収納しましょう。
  • 汚れをしっかり落とす:着用後の汚れ(皮脂、塩素、砂など)をきちんと洗い流しておくことで、カビの栄養源を断ちます。

もし軽度のカビが発生してしまった場合は、酸素系漂白剤を薄めて部分的に優しく洗い、すぐに水で洗い流す方法が考えられますが、生地へのダメージや色落ちのリスクを伴います。広範囲にカビが生えてしまった場合や、ご自身での対処が難しい場合は、専門のクリーニング店に相談することをおすすめします。

6. 洗い終わった水着の正しい保管方法

6.1 完全に乾かすことが重要

水着を長期間保管する上で、最も重要なのが「完全に乾かす」ことです。見た目には乾いているように見えても、繊維の奥にわずかな水分が残っていると、保管中にさまざまなトラブルを引き起こす原因となります。

水着が完全に乾いていない状態で保管すると、以下のような問題が発生する可能性があります。

  • カビの発生: 湿気はカビの温床となり、水着に黒い斑点や不快な臭いを発生させます。一度カビが生えると除去が難しく、生地を傷める原因にもなります。
  • 不快な臭い: 生乾きの状態が続くと、雑菌が繁殖し、水着から独特の嫌な臭いが発生します。
  • 生地の劣化: 湿気が残ったまま密閉された空間に保管すると、ゴムやポリウレタンなどの伸縮性素材が劣化しやすくなり、水着の寿命を縮めます。

陰干しでしっかり乾燥させた後も、念のため数時間から半日ほど風通しの良い場所でさらに放置し、手で触って完全に湿り気がないことを確認しましょう。特に、カップ部分や裏地、縫い目など、厚みのある部分は乾きにくいので注意が必要です。

6.2 型崩れさせない収納のコツ

水着を次のシーズンまで美しい状態で保つためには、正しい方法で収納することが不可欠です。無理な収納は型崩れやシワの原因となり、水着の魅力を損ねてしまいます。

6.2.1 水着の素材と形状に合わせた収納方法

水着の素材やデザイン(カップの有無、ワイヤーの有無など)によって、最適な収納方法は異なります。以下の表を参考に、ご自身の水着に合った方法を選びましょう。

水着のタイプ 推奨される収納方法 ポイント
カップなし・ワイヤーなし水着 軽くたたむ、または丸める シワがつきにくいよう、ゆるめにたたむか、くるくると丸めます。
カップ付き水着(ノンワイヤー) カップを重ねてたたむ、または平置き カップの形を崩さないように、片方のカップにもう一方のカップを重ねるようにしてたたむか、平らな状態で保管します。
ワイヤー入り水着 カップを重ねて平置き、または専用ケース ワイヤーが変形しないよう、カップの形を保ったまま平らな状態で保管するのが理想的です。専用のブラジャーケースなどを活用するのも良いでしょう。

共通して言えるのは、無理に押し込んだり、ぎゅうぎゅうに詰め込んだりしないことです。水着の生地やゴムはデリケートなので、圧迫は劣化を早めます。

6.2.2 収納場所とアイテムの選び方

水着を保管する場所や使用するアイテムも、水着の寿命に大きく影響します。

  • 湿気の少ない場所: クローゼットや引き出しの中など、湿度が低く、通気性の良い場所を選びましょう。押し入れの奥など、湿気がこもりやすい場所は避けるべきです。
  • 直射日光を避ける: 直射日光が当たる場所は、色あせや生地の劣化を早めるため、絶対に避けましょう。
  • 不織布ケースや通気性の良い袋: ビニール袋などの密閉性の高い袋は湿気を閉じ込めやすいため、通気性の良い不織布ケースや綿素材の袋に入れるのがおすすめです。これにより、ホコリから守りつつ、適度な通気性を保てます。
  • 防虫剤・除湿剤の活用: 長期間の保管には、衣類用の防虫剤や除湿剤を併用すると安心です。ただし、防虫剤が水着に直接触れないように注意し、製品の指示に従って使用してください。特に、ゴム素材に影響を与える成分が含まれていないか確認しましょう。
  • 他の衣類との接触: 色移りを防ぐため、濃い色の衣類とは分けて保管するか、個別の袋に入れることを検討してください。また、ファスナーや装飾のある衣類との摩擦も避けるべきです。

これらのポイントを守ることで、お気に入りの水着を次のシーズンも最高の状態で楽しむことができます。適切なケアと保管で、水着の美しさと機能性を長く保ちましょう。

7. まとめ

水着を長く美しく保つためには、使用後すぐに正しい方法でケアすることが何よりも重要です。 放置による型崩れや色落ち、劣化を防ぐためには、砂や塩素をしっかり落とし、おしゃれ着用中性洗剤を使った優しく丁寧な手洗いや、洗濯機を使用する際は洗濯ネットを活用したデリケートなコース選びが欠かせません。 さらに、直射日光を避け陰干しで完全に乾燥させ、型崩れしないように保管することで、お気に入りの水着を来年も再来年も気持ちよく着用し続けることができます。 少しの手間をかけることで、水着の寿命は大きく延び、思い出とともに長く愛用できるでしょう。