「IoT洗濯機ができること」全解説!最新機能であなたの毎日をもっと賢く
「IoT洗濯機ができること」全解説!最新機能であなたの毎日をもっと賢く
IoT洗濯機に興味があるけれど、具体的に何ができるのか、普通の洗濯機とどう違うのか気になっていませんか?この記事では、スマホでの遠隔操作や洗剤の自動投入といった便利な機能から、AIによる最適な洗い方の提案まで、IoT洗濯機でできることの全てを徹底解説します。メーカーごとの特徴比較や選び方も網羅しており、あなたの生活をより豊かにする最適な一台を見つけるための情報が満載です。日々の面倒な洗濯を、もっと賢く快適に変えましょう。
1. そもそもIoT洗濯機とは 普通の洗濯機との違いを解説
「IoT洗濯機」という言葉を耳にする機会が増えましたが、「普通の洗濯機と具体的に何が違うの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。IoT洗濯機は、これまでの洗濯の常識を大きく変える可能性を秘めた、新しい時代のスマート家電です。
IoTとは「Internet of Things」の略で、日本語では「モノのインターネット」と訳されます。テレビやエアコン、照明など、これまでインターネットとは無縁だった様々なモノが通信機能を持つことで、遠隔での操作やデータ連携が可能になる技術です。
つまりIoT洗濯機とは、本体にWi-Fiなどの通信機能を搭載し、インターネットを通じてスマートフォンやスマートスピーカーと連携できる高機能な洗濯機のこと。この「インターネット接続」こそが、従来の洗濯機との最も大きな違いであり、私たちの暮らしを豊かにする様々な機能の源泉となっています。
1.1 一番の違いは「インターネット接続」による機能拡張
従来の洗濯機は、本体にあるボタンやダイヤルで操作するのが基本でした。洗濯コースやタイマー設定など、すべての操作は洗濯機の前で行う必要があり、購入時に搭載されている機能がすべてでした。
一方、IoT洗濯機はインターネットに接続することで、その可能性を大きく広げます。専用のスマートフォンアプリを使えば、外出先から洗濯を開始したり、運転状況を確認したりといった遠隔操作が当たり前になります。さらに、アプリを通じて新しい洗濯コースをダウンロードしたり、ソフトウェアをアップデートしたりすることで、購入後も洗濯機を最新の状態に保ち、進化させ続けることができるのです。
1.2 機能の違いを一覧で比較
IoT洗濯機と普通の洗濯機の違いをより具体的に理解するために、主な機能を比較表にまとめました。できること・できないことが一目でわかります。
機能 | IoT洗濯機 | 普通の洗濯機 |
---|---|---|
遠隔操作(スマホ) | ◎ 可能(外出先から運転開始・予約変更など) | × 不可 |
運転状況の確認 | ◎ 可能(残り時間やエラーをスマホで確認) | △ 本体表示のみ |
洗剤・柔軟剤の自動投入 | ○ 多くの機種に搭載(AIが最適な量を判断) | △ 一部の高価格帯機種のみ |
AIによるコース提案 | ○ 可能(衣類の量や汚れ、天気に合わせて提案) | × 不可 |
機能の追加・アップデート | ◎ 可能(新しい洗濯コースのダウンロードなど) | × 不可 |
スマートスピーカー連携 | ○ 可能(声で運転開始や残り時間確認) | × 不可 |
お手入れ通知 | ◎ 可能(フィルター掃除などの時期をスマホに通知) | △ 本体ランプでの通知のみ |
このように、IoT洗濯機は単に「洗濯する」という基本的な機能だけでなく、インターネットと連携することで、利便性、効率性、そして拡張性を飛躍的に向上させています。時間や場所に縛られず、もっと賢く、もっと自分に合った洗濯スタイルを実現できるのが、IoT洗濯機の最大の魅力と言えるでしょう。
2. 【一覧】IoT洗濯機ができること10選
IoT洗濯機は、私たちの洗濯体験を劇的に変える可能性を秘めています。スマートフォンやAIと連携することで、これまで当たり前だった手間や悩みを解決し、よりスマートで快適な毎日を実現します。ここでは、最新のIoT洗濯機が持つ代表的な10の機能について、一つひとつ詳しく解説していきます。
2.1 スマホで遠隔操作 外出先から洗濯をスタート
IoT洗濯機の最も代表的な機能が、スマートフォンアプリを使った遠隔操作です。専用アプリをインストールすれば、外出先や家のどこからでも洗濯機の運転状況を確認したり、操作したりできます。
例えば、朝、洗濯物を入れて家を出て、帰宅時間に合わせて外出先から洗濯を開始すれば、家に帰ってすぐに干すことができます。また、急な残業で帰りが遅くなる場合でも、予約時間を簡単に変更可能。天気が急変して雨が降りそうになったときに、慌てて乾燥運転を追加するといった使い方もできます。これにより、洗濯のために帰宅時間を気にしたり、休日の貴重な時間を束縛されたりすることがなくなります。
2.2 洗剤や柔軟剤の最適な量を自動投入
洗剤や柔軟剤の計量は、意外と手間がかかる作業です。少なすぎれば汚れが落ちず、多すぎればすすぎ残しや衣類の傷み、環境負荷の原因にもなります。IoT洗濯機の多くは「洗剤・柔軟剤自動投入」機能を搭載しており、この悩みを根本から解決します。
タンクに液体洗剤や柔軟剤をまとめて入れておけば、洗濯物の量や重さをセンサーが検知し、毎回最適な量を自動で計量して投入してくれます。 これにより、計量の手間が省けるだけでなく、洗剤の使いすぎを防いで経済的。誰が洗濯しても常に最適な洗い上がりを実現できるため、家族みんなが安心して使えます。
2.3 AIがおまかせで最適な洗濯コースを提案
「この汚れはどうやって洗うのが一番いいんだろう?」と悩んだ経験はありませんか。最新のIoT洗濯機は、AI(人工知能)を搭載し、洗濯のプロのように最適な洗い方を自動で判断してくれます。
複数のセンサーが衣類の量、汚れの種類や量、水温、水の硬度などを検知し、そのデータをもとにAIが洗い方や運転時間を細かく調整。 例えば、日立の「AIお洗濯」やパナソニックの「AIエコナビ」などがこの機能にあたります。面倒な設定は一切不要で、「おまかせ」コースを選ぶだけで、節水・節電しながら衣類に合わせた最高の仕上がりを実現します。
2.4 洗濯終了をスマホに通知 取り忘れを防止
洗濯が終わったことに気づかず、洗濯機の中に長時間放置してしまい、衣類にシワがついたり、嫌なニオイが発生して洗い直しになったりした経験は誰にでもあるでしょう。IoT洗濯機なら、そんなうっかりミスを防ぐことができます。
洗濯や乾燥が完了すると、スマートフォンのアプリにプッシュ通知が届きます。 これにより、別の部屋で家事をしていたり、テレビに集中していたりしても、すぐに洗濯が終わったことを知ることができます。洗濯物の取り忘れがなくなるだけで、家事の効率は格段にアップします。
2.5 天気予報と連携して洗濯プランをアドバイス
「今日は外に干せるかな?」と天気を確認しながら洗濯のタイミングを計るのは大変です。IoT洗濯機の中には、専用アプリがインターネット上の天気予報と連携し、洗濯プランを提案してくれるモデルがあります。
例えば、シャープの「COCORO WASH」アプリは、洗濯機を設置している地域の天気予報を取得し、「今日は晴れるのでお洗濯におすすめです」「これから雨が降るので乾燥までしましょう」といった具体的なアドバイスをしてくれます。 この機能を使えば、天気の急変による洗濯の失敗を未然に防ぎ、効率的に洗濯を進めることができます。
2.6 スマートスピーカーで声で洗濯機を操作
料理中で手が汚れていたり、赤ちゃんを抱っこしていたりして、手が離せない場面は多いものです。そんな時に便利なのが、スマートスピーカーとの連携機能です。
GoogleアシスタントやAmazon Alexaに対応したスマートスピーカーを使えば、声だけで洗濯機を操作できます。 「OK Google, 洗濯を開始して」「アレクサ, 洗濯の残り時間を教えて」と話しかけるだけで、運転の開始や予約、残り時間の確認などが可能です。家事の同時進行がよりスムーズになり、忙しい毎日を力強くサポートします。
操作の種類 | 音声コマンドの例 |
---|---|
運転開始 | 「OK Google, 洗濯機をつけて」 |
運転状況の確認 | 「アレクサ, 洗濯は終わった?」 |
残り時間の確認 | 「ねぇ Google, 洗濯の残り時間は?」 |
運転の一時停止 | 「アレクサ, 洗濯機を止めて」 |
2.7 電気代や水道代の使用状況を見える化
「毎日の洗濯に、どれくらいの電気代や水道代がかかっているんだろう?」と気になったことはありませんか。IoT洗濯機は、日々の運転コストをスマートフォンアプリで簡単に確認できる「見える化」機能も備えています。
洗濯1回ごとの光熱費の目安や、月ごとの累計金額などをグラフで分かりやすく表示してくれます。 これにより、どの洗濯コースが経済的か一目で分かり、自然と節約意識が高まります。エコなコースの効果を実感できることで、環境に配慮した洗濯を続けるモチベーションにもつながります。
2.8 専用アプリで新しい洗濯コースをダウンロード
衣類の種類やライフスタイルは時代とともに変化します。IoT洗濯機は、購入後もソフトウェアをアップデートすることで、常に最新の状態を保つことができます。
専用アプリを通じて、新しい洗濯コースをダウンロードして本体に追加できるモデルがあります。 例えば、「花粉ケアコース」や「ダウンジャケットコース」、「ペットの毛を洗い流すコース」など、特定のニーズに特化したコースを後から追加することが可能です。これにより、あなたの洗濯機は古くなるのではなく、あなたの生活に合わせて進化し続けます。
2.9 フィルター掃除などお手入れ時期をお知らせ
洗濯機の性能を維持するためには、定期的なお手入れが欠かせません。しかし、乾燥フィルターの掃除や洗濯槽の洗浄など、つい忘れがちになるものです。IoT洗濯機は、そんなお手入れのタイミングも教えてくれます。
フィルターの目詰まりや洗濯槽の汚れ具合を検知し、お手入れが必要な時期になるとスマートフォンに通知を送ってくれます。 また、アプリ上で掃除の方法を動画で解説してくれるモデルもあり、誰でも簡単・確実にお手入れができます。これにより、洗濯機を常にベストな状態で使い続けることができます。
2.10 離れて暮らす家族の洗濯状況を見守り
IoT洗濯機は、離れて暮らす家族をそっと見守るためのツールとしても活用できます。一部のメーカーが提供する「見守り機能」を使えば、遠隔地に住む親などが洗濯機をいつ使ったか、その稼働状況を自分のスマートフォンで確認できます。
毎日決まった時間に洗濯機が動いていることが分かれば、元気に暮らしていることの証になり、さりげない安否確認につながります。 直接電話をしなくても、洗濯という日常の行動を通じて家族の様子を感じ取ることができる、新しい形のコミュニケーションと言えるでしょう。
3. IoT洗濯機ができることがもたらす生活の変化とメリット
IoT洗濯機は、単に洗濯を自動化するだけでなく、私たちのライフスタイルそのものを豊かに変えてくれる可能性を秘めています。スマホ一つで洗濯をコントロールできる手軽さはもちろん、AIによる最適な洗い方の提案やコストの見える化など、これまでの洗濯機にはなかった価値を提供してくれます。ここでは、IoT洗濯機がもたらす具体的な生活の変化と、それによって得られる大きなメリットを3つの側面に分けて詳しく解説します。
3.1 家事の時短で自分の時間が増える
IoT洗濯機がもたらす最大のメリットの一つが、圧倒的な「時短」効果です。これまで洗濯に費やしていた時間と手間を大幅に削減し、あなたにもっと自由な時間をもたらします。
例えば、仕事帰りの電車の中や、スーパーで買い物をしている最中に、スマホアプリから自宅の洗濯機をスタートさせることができます。帰宅時間に合わせて洗濯が終わるように設定すれば、家に帰ってすぐに洗濯物を干すことができ、「洗濯が終わるのを待つ」という無駄な時間がなくなります。また、洗濯終了はスマホに通知が届くため、終了したことに気づかずに放置してしまい、シワだらけになって洗い直す…といった二度手間も防げます。
さらに、洗剤・柔軟剤の自動投入機能は、毎回の計量の手間を省いてくれます。キャップで測ってこぼさないように投入し、手を洗うという一連の作業は、一つひとつは些細なことかもしれません。しかし、毎日のように繰り返されるこの作業がなくなるだけで、家事のストレスは大きく軽減され、その分の時間を趣味や家族との団らんに使うことができるのです。
3.2 洗濯の失敗が減り衣類が長持ちする
「お気に入りのセーターが縮んでしまった」「白いシャツが黄ばんでしまった」といった洗濯の失敗は誰にでも経験があるでしょう。IoT洗濯機は、AIやセンサー技術を駆使して、こうした「うっかりミス」を防ぎ、大切な衣類を長持ちさせてくれます。
最新のモデルに搭載されているAIおまかせ機能は、洗濯物の量や素材、汚れの度合いをセンサーで検知し、最適な水量、洗剤量、洗い方(たたき洗い・もみ洗いなど)、時間を自動で判断してくれます。これにより、デリケートな衣類へのダメージを最小限に抑えつつ、汚れはしっかりと落とすという、プロ並みの洗い分けが可能です。洗いすぎによる生地の傷みや色落ちを防ぐことで、衣類を良い状態で長く着続けることができます。
また、洗剤の自動投入機能も衣類ケアに貢献します。洗剤の入れすぎは、すすぎ残しの原因となり、衣類の黄ばみやゴワつき、肌トラブルにつながることがあります。IoT洗濯機なら常に適量を投入するため、こうした心配もありません。専用アプリから、ウールやシルク、アウトドアウェアといった特殊な素材に特化した洗濯コースをダウンロードできる機種もあり、これまでクリーニングに出していたような衣類も安心して自宅でケアできるようになります。
3.3 洗剤の計量ミスや入れすぎを防ぎ経済的
IoT洗濯機は、日々の暮らしにおける経済的なメリットももたらします。特に効果が大きいのが、洗剤・柔軟剤の自動投入機能による無駄の削減です。
手で計量していると、つい多めに洗剤を入れてしまいがちですが、自動投入機能なら洗濯物の量に合わせて毎回きっちり適量を投入してくれます。これにより、洗剤や柔軟剤の使いすぎを確実に防ぎ、年間を通して見ると大きな節約につながります。下の表は、手動投入と自動投入の一般的な違いをまとめたものです。
比較項目 | 手動投入 | 自動投入(IoT洗濯機) |
---|---|---|
洗剤・柔軟剤の使用量 | つい多く入れがちで、無駄が多くなる傾向がある。 | 洗濯物の量に応じた最適量を投入するため、無駄がない。 |
水道・電気代 | 洗剤の入れすぎですすぎ回数が増え、余分なコストがかかることがある。 | 最適な水量と時間で運転するため、水道代や電気代の節約につながる。 |
手間・時間 | 毎回計量して投入する手間がかかる。 | タンクに補充しておけば、計量の手間が一切かからない。 |
さらに、専用アプリを使えば、洗濯1回あたりの電気代や水道代の目安を確認できる機種もあります。日々の使用状況が「見える化」されることで、自然と節約意識が高まります。「このコースは少しコストがかかるから、時間に余裕があるときは節約コースを使おう」といった工夫もしやすくなり、環境にも家計にも優しい洗濯習慣が身につくでしょう。
4. 購入前に知っておきたいIoT洗濯機のデメリットや注意点
スマートフォン連携やAIによる自動運転など、未来の暮らしを予感させるIoT洗濯機。その魅力的な機能に惹かれる一方で、購入してから「こんなはずではなかった…」と後悔しないためには、事前に知っておくべきデメリットや注意点があります。メリットだけでなく、デメリットも正しく理解し、ご自身のライフスタイルや環境に合っているかを冷静に判断することが、満足のいく買い物につながります。
4.1 価格が通常の洗濯機より高め
IoT洗濯機が持つ最大のハードルの一つが、その価格です。Wi-Fiモジュールや各種センサー、AI機能といった高度な電子部品を搭載しているため、同程度の洗濯・乾燥容量を持つ非IoTモデル(通常の洗濯機)と比較して、数万円程度価格が高くなる傾向にあります。最新機能を搭載したハイエンドモデルになると、その価格差はさらに広がることも少なくありません。
もちろん、洗剤の自動投入による節約効果や、電力使用量を抑える運転によるランニングコストの削減といった長期的なメリットもあります。しかし、初期投資としてまとまった費用が必要になる点は、購入を検討する上で最も重要な判断材料の一つとなるでしょう。
比較項目 | 非IoT洗濯機(従来型) | IoT洗濯機 |
---|---|---|
本体価格(初期費用) | 比較的安価 | 高価になる傾向 |
ランニングコスト | 標準的 | 洗剤自動投入やエコ運転で節約できる可能性がある |
総合的な判断 | 初期費用を抑えたい方向け | 初期費用は高くても、利便性や長期的なコスト削減を重視する方向け |
4.2 Wi-Fiなどインターネット環境が必須
IoT洗濯機の「IoT」は「Internet of Things(モノのインターネット)」の略です。その名の通り、安定したWi-Fi(無線LAN)環境がなければ、スマートフォン連携やコースのダウンロードといった便利な機能は一切利用できません。つまり、ただの「価格が高い洗濯機」になってしまうのです。購入前には、以下の点を必ず確認してください。
- ご自宅にWi-Fi環境はありますか?
Wi-Fi環境がない場合は、別途インターネット回線の契約やWi-Fiルーターの購入が必要になり、追加の費用と手間がかかります。 - 洗濯機の設置場所にWi-Fiの電波は届きますか?
家の中でも、お風呂場や脱衣所などの水回りは、Wi-Fiルーターから距離があったり、壁や扉に遮られたりして電波が弱くなりがちです。電波が不安定だと、接続が途切れてしまい、遠隔操作ができないなどのトラブルにつながります。必要であれば、Wi-Fi中継器の設置も検討しましょう。 - セキュリティ対策は万全ですか?
インターネットに接続するということは、サイバー攻撃などのセキュリティリスクがゼロではないということです。Wi-Fiルーターのパスワードを初期設定から変更し、複雑なものにする、常に最新のファームウェアにアップデートするなど、基本的なセキュリティ対策を講じることが重要です。
4.3 初期設定やアプリの操作に慣れが必要
購入後、すぐに全ての機能を使えるわけではありません。IoT洗濯機の便利な機能を利用するためには、いくつかの初期設定が必要です。
- 洗濯機本体を自宅のWi-Fiに接続する設定
- スマートフォンにメーカー指定の専用アプリをインストール
- アプリで会員登録やアカウント作成
- アプリと洗濯機本体を連携させる(ペアリング)設定
これらの手順は、普段からスマートフォンやデジタル機器の操作に慣れている方にとっては簡単かもしれませんが、そうでない方には少し複雑で時間がかかる作業に感じられるかもしれません。また、各メーカーのアプリはそれぞれUI(操作画面)や機能が異なるため、直感的に操作できるか、自分にとって使いやすいかどうかを、事前に公式サイトやレビュー動画などで確認しておくことをお勧めします。便利な機能を使いこなせず、宝の持ち腐れになってしまわないよう、購入後にアプリの操作でつまずいてしまう可能性も考慮しておく必要があります。
5. あなたに合う一台はどれ?IoT洗濯機の選び方
IoT洗濯機は、便利な機能が満載だからこそ、どれを選べば良いか迷ってしまいますよね。しかし、ご自身のライフスタイルや家族構成、住環境に合わないものを選んでしまうと、せっかくの機能も宝の持ち腐れになりかねません。ここでは、数ある製品の中からあなたにとって最適な一台を見つけるための3つの重要な選び方のポイントを詳しく解説します。
「洗濯容量」「乾燥機能の有無」「本体サイズ」の3つの視点から、後悔しないIoT洗濯機選びを進めていきましょう。
5.1 洗濯容量で選ぶ
洗濯機の容量は、「kg」という単位で表され、一度に洗える洗濯物の重さを示します。家族の人数や洗濯の頻度に合わせて、適切な容量を選ぶことが快適な洗濯ライフの第一歩です。
一般的に、1人あたりの1日の洗濯物量は約1.5kgと言われています。これを基準に、ご家庭に合った容量を考えてみましょう。週末にまとめ洗いをしたり、シーツや毛布などの大物を頻繁に洗ったりする場合は、目安よりも少し大きめの容量を選ぶと安心です。
家族構成 | 洗濯容量の目安 | 選ぶ際のポイント |
---|---|---|
一人暮らし | 5~7kg | 数日分をまとめて洗うことが多いなら7kg前後がおすすめ。コンパクトさを重視するなら5kgクラスが選択肢になります。 |
二人暮らし | 7~8kg | 毎日洗濯する場合でも、少し余裕のある8kg前後が便利。週末のまとめ洗いにも対応できます。 |
3~4人家族 | 8~12kg | 子どもの成長や洗濯物の量に合わせて選びましょう。洗濯物が多い日や、体操服・ユニフォームなどを毎日洗うなら10kg以上あると安心です。 |
5人以上の家族 | 12kg以上 | 洗濯物が多く、1日に複数回洗濯機を回すことも。大容量モデルを選べば、洗濯の回数を減らし、家事の負担を軽減できます。 |
容量が小さすぎると洗濯の回数が増えてしまい、逆に大きすぎると水道代や電気代が無駄になる可能性があります。「人数 × 1.5kg + 1~2kg(余裕分)」を目安に、最適なサイズを見極めましょう。
5.2 乾燥機能の有無で選ぶ
IoT洗濯機を選ぶ上で、乾燥機能は非常に重要な選択肢です。洗濯から乾燥までを全自動で行えるモデルは、天候に左右されず、干す手間も省けるため、共働き世帯や忙しい方に絶大な人気を誇ります。乾燥機能付きの洗濯機は、主に「ドラム式」と「縦型」の2種類があり、それぞれ乾燥方式も異なります。
5.2.1 ドラム式と縦型の違い
ドラム式は衣類を優しくたたき洗いするため傷みにくく、少ない水で洗えるのが特長です。一方、縦型はたっぷりの水でもみ洗いするため、泥汚れなどに強い洗浄力を発揮します。
5.2.2 乾燥方式の違い(ヒートポンプ式とヒーター式)
乾燥方式には、主に「ヒートポンプ式」と「ヒーター式」があります。ヒートポンプ式は、湿気を含んだ空気を除湿しながら乾かすため、衣類が傷みにくく、電気代も安いのが最大のメリットです。主に高価格帯のドラム式に搭載されています。対してヒーター式は、ドライヤーのように高温の風で乾かす方式で、本体価格は比較的安価ですが、電気代が高くなる傾向があり、衣類の縮みや傷みには注意が必要です。多くの縦型洗濯乾燥機で採用されています。
タイプ | 主な乾燥方式 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
ドラム式洗濯乾燥機 | ヒートポンプ式 | ・電気代、水道代が安い ・衣類が傷みにくい、ふんわり仕上がる ・乾燥容量が大きい |
・本体価格が高い ・本体サイズが大きい ・洗浄力は縦型に劣る場合がある |
縦型洗濯乾燥機 | ヒーター式 | ・洗浄力が高い ・本体価格が比較的安い ・省スペースで設置しやすい |
・電気代、水道代が高い ・衣類が傷みやすい ・乾燥容量が小さいことが多い |
「洗濯から乾燥まで一気に終わらせたい」「ふんわりした仕上がりを重視したい」という方はドラム式、「洗浄力を最優先したい」「乾燥機能は補助的に使いたい」という方は縦型、というように、ご自身のライフスタイルと優先順位に合わせて選びましょう。
5.3 本体のサイズや設置場所で選ぶ
高機能なIoT洗濯機を選んでも、自宅に設置できなければ意味がありません。購入してから「入らない!」という事態を避けるためにも、本体サイズと設置場所、そしてそこまでの搬入経路の確認は、購入前に必ず行いましょう。
5.3.1 設置スペース(防水パン)の確認
まずは洗濯機を置く「防水パン」のサイズ(幅・奥行き)を正確に測ります。洗濯機本体は防水パンの内側に収まる必要があります。また、給水用の蛇口の高さや、排水ホースを取り回すスペースも考慮し、本体の高さや奥行きに余裕があるかを確認してください。
5.3.2 搬入経路の確認
見落としがちですが非常に重要なのが、玄関から設置場所までの「搬入経路」の確認です。玄関ドア、廊下、階段、エレベーターなど、洗濯機が通るすべての場所の幅と高さをメジャーで測りましょう。特に、曲がり角やドアノブ、手すりなどの突起物で通れないケースも多いため、最も狭い部分の幅を基準に考えることが大切です。ドラム式洗濯機は特にサイズが大きいため、念入りな確認が必要です。
5.3.3 ドアの開閉方向
ドラム式洗濯機の場合、ドアが手前に開くため、開閉スペースの確保が必要です。また、ドアには「右開き」と「左開き」のモデルがあります。壁の位置や利き手を考慮し、洗濯物を出し入れする際にスムーズに動ける向きの製品を選びましょう。一般的には、ドアを開けた先に壁がない方が、動線の邪魔にならず快適に使えます。
6. 【メーカー別】IoT洗濯機ができることと特徴を比較
IoT洗濯機は、基本的な遠隔操作や通知機能は共通していますが、メーカーごとに連携アプリや独自機能に大きな違いがあります。ここでは、国内の主要メーカーであるパナソニック、日立、シャープ、東芝のIoT洗濯機について、それぞれのアプリでできることや特徴を詳しく比較解説します。あなたのライフスタイルに最適な一台を見つけるための参考にしてください。
メーカー | 専用アプリ名 | 特徴的な機能 | こんな人におすすめ |
---|---|---|---|
パナソニック | スマホで洗濯 | 洗剤・柔軟剤の銘柄指定自動投入、天気連動の予約時間変更 | 洗剤にこだわりがあり、洗濯の手間を極限まで減らしたい人 |
日立 | 洗濯コンシェルジュ | 洗い方を相談できるコンシェルジュ機能、豊富なダウンロードコース | 衣類の種類や汚れに合わせて最適な洗い方をしたい人 |
シャープ | COCORO WASH | AIoTによる音声対話、天気や季節に合わせた洗濯アドバイス | 洗濯機と対話するように、賢く楽しく家事をしたい人 |
東芝 | IoLIFE | 高い洗浄力との連携、スマートスピーカーでの操作性 | 洗浄力にこだわりつつ、スマートホーム化を進めたい人 |
6.1 パナソニック「スマホで洗濯」アプリの多彩な機能
パナソニックのIoT洗濯機は、「スマホで洗濯」アプリとの連携により、洗濯の自動化と最適化を高いレベルで実現します。特に、洗剤と柔軟剤の自動投入機能は他社と一線を画す性能を誇ります。
6.1.1 液体洗剤・柔軟剤の銘柄を指定して自動投入
アプリから使用する液体洗剤や柔軟剤の銘柄を設定するだけで、洗濯物量に合わせて最適な量を自動で計量・投入してくれます。これにより、計量の手間が省けるだけでなく、洗剤の入れすぎや不足を防ぎ、衣類の洗い上がりと経済性を両立させます。普段使っているお気に入りの洗剤を、最も効果的な量で使えるのは大きな魅力です。
6.1.2 天気と連携して予約時間を自動変更
「スマホで洗濯」アプリは、天気予報と連携する機能も搭載しています。洗濯終了の予約時間を設定しておくと、その地域の天気予報をチェックし、晴れ間が広がるなど洗濯物が乾きやすい時間帯に自動で終了時刻を変更してくれることがあります。これにより、天気の悪い日に洗濯してしまう失敗を減らせます。
6.1.3 クラウドから専用コースをダウンロード
アプリを通じて、本体には搭載されていない特別な洗濯コースをダウンロードできます。「泥汚れ」や「黄ばみ除去」、「おしゃれ着のつけおき」など、特定の汚れや衣類に特化したコースを追加することで、あなたの洗濯機をさらに多機能にカスタマイズすることが可能です。
6.2 日立「洗濯コンシェルジュ」で洗い方をサポート
日立のIoT洗濯機は、「洗濯コンシェルジュ」アプリを通じて、ユーザーの洗濯に関する悩みを解決するサポート機能が充実しています。AIによる自動運転はもちろん、ユーザーが能動的に最適な洗い方を選べる点が特徴です。
6.2.1 洗い方を相談できる「コンシェルジュ機能」
「これはどうやって洗えばいいんだろう?」と迷ったときに便利なのが「コンシェルジュ機能」です。アプリ上で衣類の種類や汚れの種類、目指す仕上がりなどを選んでいくと、最適な洗濯コースを提案してくれます。例えば、「白いTシャツのカレーのシミ」といった具体的な悩みに応じた洗い方を教えてくれるため、洗濯の失敗を大幅に減らすことができます。
6.2.2 シワを抑える「風アイロン」との連携
日立のドラム式洗濯乾燥機の代名詞ともいえる「風アイロン」機能。IoT機能と連携することで、外出先から乾燥運転を開始し、帰宅時間に合わせてシワの少ないふんわりとした仕上がりを実現できます。アイロンがけの手間を少しでも減らしたい忙しい方には非常に便利な機能です。
6.2.3 豊富なダウンロードコース
「洗濯コンシェルジュ」アプリからも、様々な専用コースをダウンロードできます。「ダウンジャケット」や「ぬいぐるみ」といった家庭で洗うのが難しいものから、「花粉対策」コースなど、季節やライフスタイルに合わせたコースが豊富に用意されています。
6.3 シャープ「COCORO WASH」で賢く洗濯
シャープはAIとIoTを組み合わせた「AIoT」を推進しており、洗濯機も例外ではありません。「COCORO WASH」アプリとの連携で、まるで洗濯機がパートナーであるかのように、ユーザーに寄り添った提案をしてくれるのが最大の特徴です。
6.3.1 AIが学習し音声でアドバイス
シャープのIoT洗濯機は、洗濯の状況や季節、天気予報などを学習し、洗濯機本体が音声でアドバイスをしてくれます。「今日の天気だと外干しでも乾きやすいですよ」といった親しみやすいコミュニケーションで、毎日の洗濯を楽しく、そして賢くサポートします。使えば使うほど、あなたの好みや洗濯パターンを学習し、よりパーソナライズされた提案をしてくれるようになります。
6.3.2 センサー情報で洗い方を最適化
洗濯機に搭載された複数のセンサーが、洗濯物の量や布質、汚れ具合、水の温度などを検知。その情報をクラウド上のAIが分析し、最適な洗い方や洗剤量を自動で判断します。これにより、無駄な水や電気、洗剤を使わずに、効率的で高い洗浄効果を得ることが可能です。
6.3.3 洗濯レポートで家事を「見える化」
アプリでは、過去の洗濯履歴や運転状況をグラフで確認できる「洗濯レポート」機能があります。電気代や水道代の目安も表示されるため、日々の洗濯がどれだけ省エネに貢献しているかを実感でき、節約意識の向上にも繋がります。
6.4 東芝「IoLIFE」で家事の負担を軽減
東芝のIoT洗濯機は、同社のスマート家電を一括管理できるアプリ「IoLIFE(アイオーライフ)」に対応しています。東芝が誇る高い洗浄技術とIoT機能を組み合わせることで、日々の家事負担を効果的に軽減します。
6.4.1 独自の洗浄技術とIoTの連携
東芝の洗濯機は、ナノサイズの泡で洗浄力を高める「抗菌ウルトラファインバブル洗浄EX」が有名です。「IoLIFE」アプリを使えば、この高い洗浄力を活かした専用コースをダウンロードしたり、外出先から操作したりすることが可能です。頑固な汚れをしっかり落としたいけれど、家にいる時間がないという場合に非常に役立ちます。
6.4.2 スマートスピーカーとのスムーズな連携
「IoLIFE」はAmazon AlexaやGoogleアシスタントといったスマートスピーカーとの連携に力を入れています。「OK Google、洗濯機をスタートして」のように、手が離せない料理中や子育て中でも、声だけで洗濯機を操作できます。残り時間の確認や運転コースの変更も音声で行えるため、スマートホーム化を進めている家庭には最適な選択肢の一つです。
6.4.3 消耗品の購入サポート
アプリが洗剤や柔軟剤の残量を検知し、少なくなったら通知してくれます。さらに、通知画面からオンラインストアにアクセスして、そのまま消耗品を注文できる機能も備わっており、買い忘れを防ぎます。日々の細々とした家事の手間を減らしてくれる便利な機能です。
7. まとめ
IoT洗濯機は、スマホでの遠隔操作や洗剤の自動投入、AIによる洗い方の提案など、これまでの洗濯の常識を覆す多彩な機能を搭載しています。これらの機能は、単に家事を楽にするだけでなく、時短で生まれた時間を有効活用できたり、衣類の傷みを防いで長持ちさせたりと、私たちの生活そのものをより豊かにしてくれます。価格やネット環境などの注意点も踏まえ、ご自身のライフスタイルに最適な一台を見つけることで、毎日の洗濯がもっと賢く、快適になるでしょう。